鞆の港

鞆まちづくり工房
「竜馬ゆかりの町家」改修工事設計コンペ 審査評案 & 作品掲載!
審査委員長 池田武邦 
応募申し込み40件、応募作品27件は、コンペ応募開始から締切まで、僅か2ヶ月足らずという短い期間に対しては期待を上回る件数でした。
鞆の町並み保存への社会的関心が高まりつつある証左として主催者側の一員として大変心強く感じました。
応募者全員に心からその労に対して感謝の意を表します。
提案の内容は全作品夫々に今後の活動に対し示唆に富んだものでしたが、その中でも審査員の大部分が一致して優秀作品として挙げたのは次の3点でした。
  ・o108  伊藤正三建築設計室
 
(伊藤正三)


  ・o125  アトリエ10<福山大学建築学科>
 
代表-小野 泰,井上 誠
 スタッフ-河村香織,名越吉彦,下香川泰彦,端場敦思


  ・o130  西村祐人<明石高専建築学科学生>
 
(西村祐人)
以上の3作品に共通していえる特色は、次の3項目です。

イ. 敷地周辺のまちなみをより良く再生することに十分配慮した提案であること。
ロ. 在来の構造体を良く生かしながら、新しい要求・提案に対応した設計が工夫されていること。
ハ. 敷地境界いっぱいに建てられている、この家の中で重要な役割を持つ中庭の生かし方に夫々固有の工夫がなされていること。
以上の3点は、今回の課題の中で基本的に解決せねばならない共通問題であるといえます。その点、折角水準の高い設計内容であるにも拘らず、例えば、・135あqのようにイ.項の歴史的まちなみの再生への配慮が不適である為に選に漏れたものがありました。

・.108*伊藤正三建築設計室の案は、
商家町家の特性を明確に捉え、その骨組みを大切にしながら、現代に生きるよう再構築することに成功しています。特に路を歩きながら、自然光を受けた土間や中庭が縦格子を通して透けて見える工夫がなされています。
 又、他の多くの応募案が、限られた狭い空間に、宿泊に附随する厨房・食堂の配置に苦慮している中、鞆の町全体を包括的に利用し、周辺の食事処に依存する提案をし、単純明快なプランを構成しています。

No.125*アトリエ10の案は、
ユースホステル形式の宿泊施設を提案しており、食事サービスは行わず、自炊もしくはケータリングを原則とする設計になっています。又、「鞆まちづくり工房のお店」を設けNPO法人鞆まちづくり工房の活動を紹介したり、インターネット利用が可能な無線LANを設置して、「インターネット・カフェ」として運営するなど、ハード・ソフト両面に渡って傾聴に値する提案がされています。

No.130*西村祐人
の案は
歴史的に残すべき古いものと、町家を再構成する新しい取合せの部分に生れる創造的空間を積極的に活かすことに設計の視点を据えて提案しています。
 又、鞆のまちで使われていた古い道具を修理したり、鞆の町家を解体する時に出る古材や瓦などの部材を集めストックして修理、管理する工房を客が見られるようにする提案など、模型を製作して立体的に解り易く提示しています。

 以上の3案は夫々に水準の高い優れた作品であり、提案内容も夫々に異なった特性を持ち、優秀作品としてふさわしいものとして優劣をつけないことに、審査員一同意見の一致をみました。
更に
No.121 BANANA INTERNATIONAL(代表:西村 創)No.139 ISSEY STUDIO(杉原一正)の2案は、優秀作品に次ぐ選外佳作(努力賞)として推されました。
No.121は模型を作り、旅籠・茶屋に図書蔵を提案し、蔵を図書館として再生させようと試みています。No.139も竜馬とともに「鞆」というまちを総合的に概観できる「文庫」を擁す拠点とする提案となっています。
 
主催者ならびに審査員協議の結果、グランプリ、金賞の賞金合計¥300,000を優秀作品3案で、又銀賞の賞金¥50,000を選外佳作2案で、等分に分配することに致しました。

*優秀賞**金一封 ¥100,000--3点
伊藤正三建築設計室(伊藤正三)
アトリエ10(小野 泰,井上 誠)
西村祐人(明石高専建築学科)

*選外佳作**金一封 ¥25,000--2点
BANANA INTERNATIONAL
(西村創,原田貴嗣,碓井亮,合田喜賢,張榮晋)
ISSEY STUDIO(杉原一正)

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